毎度ご乗車ありがとうございます。次は国府津です。
國府津おるれば馬車ありて
酒匂小田原とほからず
箱根八里の山道も
あれ見よ雲の間より
こふづおるればばしやありて
さかはおだはらとほからず
はこねはちりのやまみちも
あれみよくものあひだより
≪国府津駅≫
東海道本線は国府津から先、小田原、熱海を過ぎ、全長7804mの丹那トンネルに入ります。ただし丹那トンネルの開通は昭和9年のことです。
鉄道唱歌が出版された明治33年当時は現在の御殿場線が東海道のルートとなっていました。
≪国府津駅≫
東海道のルートを外れた小田原や箱根への連絡のために明治21年、小田原馬車鉄道が開通しました。
その後明治33年に電化し、小田原電気鉄道に改称しました。鉄道唱歌の出版と同じ年です。
鉄道唱歌は初版では「國府津おるれば馬車ありて」ですが、後の改版で「國府津おるれば電車あり」と歌詞が変更されています。
小田原電気鉄道は大正9年、国鉄熱海線の開業により廃止されました。国鉄熱海線は丹那トンネルの開通とともに東海道本線に組み入れられて現在に至ります。
「 ♪ 箱根の山は天下の険、函谷関もものならず 」と歌われる箱根峠、古代から東海道の難所でした。
江戸幕府はその急峻な地形を生かして、この地に江戸防衛のための関所を設けました。
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