18 鳥の羽音に驚きし

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鐵道唱歌 東海道 十八

 

鳥の羽音に驚きし

平家の話は昔にて

今は滊車行く富士川

下るは身延の歸り船

 

 

とりのはおとにおどろきし

へいけのはなしはむかしにて

いまはきしやゆくふじかはを

くだるはみのぶのかへりふね

 

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富士川

 

富士川の戦い平安時代末期の西暦1180年10月20日、源氏と平家が覇権を争っていた時代に、富士川で両軍が行った合戦です。

この時、何かのきっかけで水鳥が一斉に飛びたち、その羽音を聞いた平家軍は「源氏軍の奇襲攻撃だ!」と勘違いして大混乱に陥り、戦わずして逃げ出したということです。武家の本分を忘れ貴族化した平家を象徴する物語として語られています。

(実際にはこの時、平家軍は劣勢に立たされており、羽音とは関係なく撤退したという説が有力です)

 

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富士川の水運に使われた高瀬舟≫(甲府河川国道事務所より)

 

また、昔は川が重要な物流インフラでした。富士川の水運は、江戸時代初期、徳川家康の命を受けた角倉了以らにより開削工事が行われて開通しました。年貢米や塩を中心とした物資の輸送だけでなく、人々の往来の足としても欠かせないものでした。 

富士川の水運は明治36年中央本線が開通し甲府と東京が直結したことから衰退がはじまり、昭和3年身延線開通によって終焉を迎えました。

 

 
 

      とりのはおとに
ぬまづのうみに  よになもたかき

 
 

      のりかえ
 
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