61 神崎よりはのりかえて

本日も「鉄道唱歌の話」にご乗車いただきありがとうございます。

 

鐵道唱歌 東海道 六一

 

神崎よりはのりかへて

ゆあみにのぼる有馬山

池田伊丹と名にきゝし

酒の産地もとほるなり

 

 

かんざきよりはのりかへて

ゆあみにのぼるありまやま

いけだいたみとなにきゝし

さけのさんちもとほるなり

 

 

ここで出てくる神崎駅は、現在の尼崎駅です。

 

当時、神崎駅からは阪鶴鉄道(はんかくてつどう)が有馬口駅(現在の生瀬駅)まで結んでおり、温泉客でにぎわっていました。

阪鶴鉄道明治40年に国有化され、現在はJR福知山線となっています。

 

その後、国鉄有馬線大正4年開業)・神戸有馬電気鉄道昭和3年開業)が開通し、有馬温泉へのルートはこちらに移っていきました。

 

国鉄有馬線大東亜戦争中の昭和18年に不要不急路線として廃止されました。神戸有馬電気鉄道は現在の神戸電鉄です。

 

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 ≪尼崎駅≫

 

池田・伊丹は日本酒の産地として知られています。六甲山系の湧水で醸造した酒は遠く江戸まで知られ、東海道を下ってきた酒は「下り酒(くだりざけ)」として重宝されました。

(江戸時代は京都が首都なので、関西から江戸に向かう方向が「下り」だった)

 

これに対して江戸で醸造された酒は「下らぬ酒」といわれ、二級品とされました。これが現在、「面白くない、笑えない」を意味する「くだらない」の語源だといわれています(諸説あり)

 


 

      かんざきよりは

おおさかいでて  こうべはごこうの

 
 

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