47 一時栄えし都府楼の

本日も「鉄道唱歌の話」にご乗車くださいましてありがとうございます。

 

鐵道唱歌 山陽、九州 四七 

 

一時榮えし都府樓の

あとをたづねて分け入れば

草葉をわたる春風に

なびく菫の三つ五つ

 

 

いちじさかえしとふろうの

あとをたづねてわけいれば

くさはをわたるはるかぜに

なびくすみれのみついつつ

 

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大宰府政庁跡≫

 

「都府楼」とは古代行政機関としての大宰府を指します。

大宰府を唐風に言うと「都督府」(ととくふ)であり、大宰府政庁跡には「都督府古址」の石碑が建っています。

   

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≪明治5年建立の石碑≫

 

大宰府は古代律令制のもと筑前の国に設置された行政機関です。九州全域の内政をつかさどるだけでなく、外交の権限も持ち、また国防もつかさどっていました。 

当時も今も朝鮮半島に近い北部九州は、大陸への玄関口として外交・国防上重要な地でした。

 

  

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大宰府政庁跡≫

 

大宰府政庁跡の発掘調査は昭和18年に始まり、昭和43年から本格的な学術調査がされるようになりました。

 

鉄道唱歌出版時(明治33年)はまだ発掘調査が行われる前です。

 

 今は歴史公園として整備されている大宰府政庁跡ですが、当時はスミレが三つ五つ風になびくだけの荒れ地だったのでしょうね。

 

 

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