明けましておめでとうございます。本年も「鉄道唱歌の話」をよろしくお願いいたします。
それではご乗車の皆様、大変お待たせいたしました。「第4集 北陸篇」米原行き、間もなく発車致します。
車輪のひびき笛の聲
みかへる跡に消えて行く
上野の森の朝月夜
田端は露もまださむし
しやりんのひびきふえのこゑ
みかへるあとにきえてゆく
うへののもりのあさづきよ
たばたはつゆもまださむし
「鐵道唱歌 第4集 北陸篇」は上野を出て東北本線・高崎線・信越本線を通り新潟へ向かいます。
上越線の開業は昭和6年であり、鉄道唱歌が出版された明治33年には未開通です。この当時は信越本線が新潟へのメインルートとなっていました。
また、この当時、東北本線と高崎線は日本鉄道という私鉄でした。上野駅は明治16年、日本鉄道の起点駅として開業しました。以後、平成3年の東北新幹線東京駅開業まで東北・上越方面へのターミナルとしてにぎわいます。
日本鉄道は明治39年に国有化されました。
≪上野駅≫
鐵道唱歌は作曲者が複数おりますが、第1・2・3集、および第5集の曲は多梅若(おおのうめわか)が作曲しており、現在では通常は多梅若の曲で歌われております。(ほかに上真行・田村虎蔵が作曲している)
この第4集は納所弁次郎と吉田信太が作曲しており、多梅若はかかわってはおりませんが、現在は多梅若の曲で歌われることも多くなっています。
しゃりんのひびき | |
←いわえひとびと | みあぐるきしは→ |
のりかえ カリバ旅行記 駅弁の話 温泉の話 古事記の話 |