2 見あぐる岸は諏訪の台

本日も「鉄道唱歌の話」にご乗車くださいましてありがとうございます。

 

鐵道唱歌 北陸地方 二

 

見あぐる岸は諏訪の臺

それにつゞきて秋の夜は

道灌山の虫のねを

こゝまで風や送るらん

 

 

みあぐるきしはすはのだい

それにつゞきてあきのよは

だうくわんやまのむしのねを

こゝまでかぜやおくるらん

 

 

諏訪の台とは、西日暮里駅の西南側、諏方神社のある台地を指します。花見の名所として知られ、歌川広重の浮世絵にも描かれました。

 

道灌山西日暮里駅西側の高台を指します。その名称は太田道灌が築いた江戸城の出城址だからと言います(ほかに諸説あります)

江戸時代は虫聴きの名所と知られ、秋になると文人たちが訪れ月を見ながら松虫や鈴虫の音に聴き入ったといいます。

 

(なお、JR西日暮里駅の開業は昭和46年であり、鉄道唱歌出版時の明治33年には未開業です)

 

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西日暮里駅

 

東北本線は日暮里を過ぎると、二手にわかれます。

 

一方は尾久を経由する路線。今は中距離電車が走り、かつては長距離列車が尾久経由で走っていました。尾久経由の路線の開業は昭和4年鉄道唱歌が出版された明治33年当時は未開業でした。

 

もう一方は王子を通る路線。現在は京浜東北線の近距離電車だけが走りますが、鉄道唱歌出版時はすべての列車が王子を経由していました。

王子経由の路線開業は明治14年です。

 

 
 

      みあぐるきしは
しゃりんのひびき  みよやおうじの

 
 

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