63 故郷の便り喜々津とて

本日も「鉄道唱歌の話」にご乗車くださいましてありがとうございます。

 

鐵道唱歌 山陽、九州 六三

 

故郷のたより喜々津とて

おちつく人の大草や

春日長與のたのしみも

道尾にこそつきにけれ

 

 

 

こきやうのたよりきゝつとて

おちつくひとのおおくさや

はるひながよのたのしみも

みちのをにこそつきにけれ

 

よっぽど沿線の観光地にネタがなかったのか、徹底して駅名の語呂合わせが続きます。でもここまで駅名を織り込みながら歌詞を作れるとは、さすが大和田建樹!!

 

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長崎本線旧線車窓・大村湾

 

諫早で当時の長崎へのルートであった大村線と現在の長崎本線が合流したばかりですが、喜々津からも北側の旧線と南側の新線に分かれます。

 

北側の旧線は明治31年の開通、南側の新線は昭和47年の開通です。鉄道唱歌は明治33年の出版なので、旧線を通っていきます。

 

 

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長与駅

 

長崎県長崎半島は平地が少なく、山が海岸まで迫る険しい地形をしています。

明治時代に開通した北側の旧線は、地形に忠実に、少しでも線路をひきやすい谷間を縫いながら線路が敷設されています。急勾配・急カーブが多く、列車のスピードアップのネックになっていました。

 

昭和47年に開通した南側の新線は、地形を完全に無視してトンネルと高架線でほぼ一直線に長崎に通じています。

 

 

 

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道ノ尾駅

 

 

 

      こきょうのたより
みぎにながむる  ちよにやちよに

 
 

      のりかえ
 
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