40 勇む笛の音いそぐ人

皆様、長らくのご乗車お疲れさまでした。間もなく青森です。

本日も「鉄道唱歌の話」にご乗車くださいましてありがとうございました。

 

鐵道唱歌 奥州線‐磐城線 四〇

 

勇む笛の音いそぐ人

汽車は着きけり青森に

むかしは陸路廿日道

今は鐵道一昼夜

 

いさむふえのねいそぐひと

きしやはつきけりあをもりに

むかしはりくろはつかみち

いまはてつだういつちうや

 

青森駅

 

東北本線の全通は明治24年、上野~青森間の直通列車は26時間半、それこそ「一昼夜」かかっていました。とはいえ江戸時代は「陸路二十日道」、20日間かけて歩いていたのはわずか二十数年前のこと。

歩いて旅した実体験をしている当時の人々にとって、最新鋭の交通機関であった蒸気機関車は羨望のまなざしで見られたことでしょう。

 

鉄道唱歌が出版されたのは明治33年ですが、その12年後の明治45年には急行列車が21時間で結んでいます。

昭和13年には12時間45分まで短縮されました。

その後は大東亜戦争により軍需輸送が優先され所要時間が伸びましたが、戦後の昭和33年に特急「はつかり」の設定によって12時間で結ばれています。

 

現在では東北新幹線の「はやぶさ」が最速列車で2時間58分で東京~新青森間を疾走しています。



 

      いさむふえのね
なぎさにちかき   つがるのせとを

 
 

      のりかえ
 
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